シャーマンが用いるメディスンは、もちろんアヤワスカだけではない。
薬草タバコも、たとえばアヤワスカ前に用いられるメディスンの一つである。なかなかこのタバコの意義を理解頂けないかもしれないし、実際に一、二度飲んで離れてしまう人も少なくない。何よりも、日本のメディスン・セレモニーは、まだまだ発展途上にあるので、アヤワスカの情報は得られても、薬草タバコの情報は非常に限られている。
しかし、ほぼすべてのシャーマンが、この薬草タバコを吹かしていることからも、いかにタバコが、シャーマンの世界、メディスンの世界で大切なのかは容易に推測できるだろう。
そんななか、薬草タバコについて記している記事を発見した。私は、この著者のお弟子さんから教えを受けていた時期もあった。こちらの著者は、肥田式強健術の第一人者であるだけでなく、武術にも造詣が深く、過去、メディスン・セレモニーを行っておられたとも聞いた。こちらをご覧いただければ、薬草タバコのパワーを語るのが、私の一人相撲でないことを信じてもらえるかも知れない(笑)。
ご紹介記事は、こちら(ヒーリング・ネットワークさんの記事「スピリチュアル・タバコ」より)
スマホ対応のページでないため、以下、該当部分を抜粋させて頂いた。
~略~ 南北アメリカ先住民の伝統においては、古来よりタバコは神から人間に与えられた特別な贈り物とみなされてきた。それは物質世界と神々の超越的世界との間に横たわる深淵に橋をかけるものであり、アメリカ大陸のシャーマニズムにおいては、タバコは絶対に欠くことのできない最重要のファクターなのだ。
タバコの煙によって祝福を与えたり、身体から病気を抽出したりすることを始めとして、オーラの浄化、スピリットの召喚、あるいは呪詛のエネルギーを送るなど、枚挙に暇[いとま]がないほどの様々な応用法がある。
30代の終わり頃、シャーマニックな世界での探究を推し進める過程で、私も必然的にこのハーブに目を向けざるを得なくなった。
タイミングを計ったかのように、アマゾンのシャーマンが使う特別なタバコの葉が入手可能となり、ここに自らの心身を俎上[そじょう]に載せての徹底的な実験が開始されることとなったのである。
私が当時採[と]った手法は、喫煙のみでなく、タバコの葉からドリンクを造ってそれを飲むという、一見無謀なものも含まれていた。だが、これらの実験によって私は害を受けるどころか、心身の健康はますます増大し、霊的修養においても一大躍進を遂げることができたのだ。
さらに、タバコを種から栽培しながら、そのスピリットとの絆を深めていくうちに、タバコに秘められた奥深い世界が、徐々に私の前に開示されていったのである。
~中略
そうした「行」を私は何度も試みて、非常に良好な結果を得た。タバコ・ドリンクを飲んだ直後は、強い眩暈[めまい]や吐き気を覚えるが、しばらく作用を全身に浸透させた後、自然に起こってくる嘔吐に身を任せると、その後で非常に深い浄化の感覚がやってくるのだ。
私の指導の元で同様の実験をした人たちも皆、魂の奥底までみそぎ祓[はら]われて澄み渡ったかのような、深遠な浄化体験を報告している。
~略~
以上引用終わり
驚くべきは、ご自身で修養を重ねながら、薬草タバコを試行され、遂には飲むという勇気ある試みを遂行されたこと。実際その用法は正しく、現地でもタバコを飲むのは、浄化の一環として捉えられている。
日本では、まだまだ薬草タバコの有益性を知る人は少なく、Youtube動画でも、アヤワスカやサボテン、カエル毒の体験談ばかりが取り上げられているので、なかなか薬草タバコに光が当てられにくいのはもったいないことだ。