ブラジルを代表する格闘技、武術、カポエイラ
ブラジルの無形文化遺産にも指定され、日本でも人口が増えている
思えば、初めてカポエイラなるものを知ったのは今から35年以上も前、当時はYoutubeなどはもちろんなく、VHSビデオでカポエイラの映像を見つけるのも一苦労だった
しかし、初めてその動きを見た私は鳥肌が立ち、胸が熱くなった
それからブラジルでも修行を重ね、自分でも指導する立場になった
しかし、カポエイラの歴史を研究すればするほど、現在知られているカポエイラとは様相が異なることに気づいた
それは、武術が近代スポーツ化していく過程で陥る、自然の成り行きであると言えるかもしれない
柔道を知る人は多いが、柔道の前身となった、古流柔術の名前を知る人は少ない
剣道を稽古する人は多いが、剣道を造るに至った、古流剣術の存在を知る人は少ない
同じように、現代カポエイラは、近代カポエイラであるアンゴラスタイル、ヘジョナウスタイルから形成されていて、そのアンゴラスタイルとヘジョナウスタイルは、当然時代をさかのぼったカポエイラージェンから派生している。こうして過去にさかのぼっていくと、カポエイラがやはり、断片的に様々な要素から形成されていったことが分かってくる
そして、そのルーツには、やはりカポエイラの「もとつみおや」でもある、
アフリカ人たちの息吹
が存在している
私は、そのルーツでもあるアフリカ人たちの「セレモニー儀式」を観察し、そのセレモニーのエッセンスを理解することで、カポエイラの原初のスピリットを体得していくことができた
それは、実にシャーマニックな欠片が散りばめられている、原初の舞ひにあった
カポエイラと並行して学んでいたシャーマニズムがその理解をさらに進めてくれたのだ