カポエイラ(カポエラ)

古武術時代のカポエイラ

柔道は柔道として、いきなり創始されたわけではないことはご存じのことでしょう。嘉納治五郎氏が、古武術である天神真楊流、起倒流柔術などから技を体系化して成立し、近代スポーツとして発展しました。特に日本はかつて、廃藩置県が実施される前、各々の藩が各々の流儀を、「お留め武術」として代々伝承していたものでした。それらは、合戦武術のため、現代では危険すぎて使えない、教えられないような技術も多く、結果、スポーツ化、近代化、商業化の波から外れ、次第に衰退するか、一子相伝という形で細々と生き残るのみでした

 

 世界各国には、こうして古流武術が近代的に発展し、スポーツや近代武道として人々に親しまれることになったものは多々あります。同時に、柔道が発展する一方、廃れていった古流柔術のように、南米にも同じ古武術は存在しています

 南米ブラジルの武術と言えば、Capoeira(カポエイラ)が有名ですが、現在親しまれているカポエイラは、位置的には日本の柔道と同じとも言えます。その美しい動きと音楽の旋律は、ますます洗練され、なかにはサーカス顔負けの使い手も世界中にはたくさんいます

 

 

 しかし、同時に古武術としてのスタイルはブラジル本国でも消滅に近く、そのスピリットも次第に忘れ去られてきているのが現状です

 当会は、団体やグループという枠組みやヒエラルキーを生む帯制度からフリーの立場で、様々なカポエイラスタイルを継承していくラボ、サークルとして指導活動を行っています。ちなみに、以下の動画は当会とは関わりがありませんが、ブラジルの地方にはまだ細々と生き続けているマイナーなカポエイラが存在しています

 

 

 現在広く知られているカポエイラスタイルは、コンテンポラニア、アンゴラ、ヘジョナウ、ルタなど様々ですが、この古流カポエイラは、現代カポエイラの基ともいえ、パスチーニャやビンバ以前に伝わっていた古武術としてのカポエイラと言えます。あえて呼び名を付けるとすれば、CapoeiraもしくはCapoeira antiga、Capoeira Primitiva、Capoeiragemなどと言えるかもしれません

 もともとは、黒人奴隷たちが自由を求めて編み出したこの武術も、現在では、すっかり形を変え、よりスポーティーに洗練されていくと同時に、団体という枠組みや帯というヒエラルキーに縛られ、実際には、生徒は師範の言う通りに真似ぶ、奴隷の道をまた逆戻りしている部分すらあります。しかし、美しく洗練された今日のカポエイラにも、もちろん捨てがたい魅力があります。そして、いずれのスタイルもいずれの使い手もいずれの団体の在り方も、すべて正解です。当会では、今日、広く目にするコンテンポラニアスタイル、アンゴラスタイル、ヘジョナウスタイルはもちろん、この古武術としてのカポエイラも教授、団体等の垣根は一切作らず、ただ希望者のみに伝授、継承活動を行っています

★カポエイラコンテンポラニアスタイル 
現在、広くカポエイラが知られるきっかけとなった、美しくスピーディーで洗練された動きのカポエイラスタイル、お子さんにお勧めです

★カポエイラヘジョナウスタイル 
★カポエイラアンゴラスタイル 

カポエイラ・プリミチーヴァから発展した、近代カポエイラの礎となる2大流派のカポエイラスタイル。大人クラスのみ

★カポエイラ・プリミチーヴァスタイル 
古武術としてのカポエイラスタイル、現在のスタイルとは異なり、攻撃的、呪術的要素が強く、使い手の個性が要求される。大人クラスのみ

★ビリンバウトーキクラス 
プリミーチヴァスタイルのトーキ(リズム)を含めると、カポエイラでは概ね30を超えるトーキが存在します。加えて、各々のメストレが創始したトーキを合算すると、それ以上。これだけの数のトーキを体に入れておくと、ヘッピキ(アドリブ)はもちろん、飛躍的にバリエーションも増え、まず対応できないトーキには出合いません。大人クラスのみ

 以上のクラスは、現在プライベートのみで実施中。関東近辺であれば、出張レッスンも可能です。関東以外でも、一定数の参加者が集まれば出張致します。